「わらうほし」
荒井良二
僕は荒井良二さんの絵本が大好きです。今回はせっかくなので、若坊守が紹介しなさそうな絵本を選びました。
荒井良二さんの絵本って、陰と陽が入り混じったような混沌とした世界観だったり、深〜い人生観みたいなものを感じるものがあったりもするんですが、この絵本はただただみんながわらう様子が描かれているという、ただそれだけの絵本です。
わらう山がいて、わらう人がいて、わらうお家があって、わらう雲がいる。途中で雨が降ってくるシーンがあります。「あ、あめです、、、」と、少し時間が止まるような言葉があって、どうなるんだろう、、、と心配になりながらページをめくると、やっぱりあめも笑っていました。
荒井良二さんには、世界はこんなふうに見えているんだなって想像しながら絵本をめくると、荒井良二さんの世界観が僕の中にも流れ込んできます。雨は憂鬱。雨は悲しい。そんな僕の固定観念は隅に押し寄せられて、雨って笑ってるんだ。と、雨の見方が変わります。
絵本を読むときは、自分の価値観に合うかどうかだけでなく、作者の世界観、見方に思いを寄せながら楽しんでみたいものです。絵本の世界観が自分の中に流れ込み、世界の見え方を変えてくれるかもしれませんよ。
僕にとっては、荒井良二さんの絵本はそれです。そういう作家さんや絵本に出会えると、人生が少し豊かになる気がしています。
僕にとっては、荒井良二さんの絵本はそれです。そういう作家さんや絵本に出会えると、人生が少し豊かになる気がしています。
(若院)
※今月は出産で若坊守が里帰り中のため、若院による絵本の紹介でした。
※今月は出産で若坊守が里帰り中のため、若院による絵本の紹介でした。